今回は一生十八さんの『狂殺閃剣ストームブリンガー』(1〜7話)でございます
その前にテンプレをば
・基本的に長文です。各話の解説やプレイ日記ではなく、全体を見た感想になります
・どこが面白いとか、ここが惜しいとか、そういうのを書いていけたらなーと思います
・ネタバレ全開&主観かつ自分の力量を棚に上げて書いてる点はご了承下さい
では「続きを読む」からどうぞー


世界観や物語の背景はオーソドックスなSF系シナリオですが
特筆すべきは『ガンダムSEED』の要素を敢えて取り入れているという点でしょう
一生氏のサイトから引用させて頂くと
『SEEDを材料や風味の段階にまで分解し、一生十八色に組み立て直す。
果たして自分にSEEDより面白いものを作れるか』

という試みで作られており、この試みはシナリオ作者としても、プレイヤーとしても、興味深く感じました
『同じ材料を揃えて、全く別の料理を作る』ようなもので、一から作品を創るのとは別の難しさがあると思います
自分も一度挑戦してみたい試みです。やるなら『地球防衛企業ダイガード』かなあ…まともに観たのそれくらいしか
…話題が逸れたので本題へ


まずグラフィック関連。汎用パイロットを除き、全てのアイコンを氏自身で手掛け
イベントCGも描かれており、作品に対する強い意気込みが感じられます
また、演出面でも丁寧に作られており、特別派手な印象はありませんが、堅実で無駄のない演出は好感が持てます


次にストーリー関連。現時点ではまだ評価はできないので内容の方は様子見ですが、それ以外で一つ
『SEED』のオマージュ色が強いと書かれているだけあり、随所にSEED的展開が散りばめられています
それによって「種での展開をこういう風に使うかー」といった楽しみ方ができるのも、この作品の特色の一つだと思います
今後のストーリー展開と同時に、SEEDの材料をどうやって調理していくかに注目です


次にキャラクター関連。個人的に、一生さんの描かれる敵キャラはとても魅力的に感じます
前作『メタルセイヴァー』でも、極帝はもちろんとして、個人的にはマイトを推したいと思います
卑怯とも取れる行動を何度もしていますが、全ては極帝のため。散る間際もやはり極帝のため
紛れもない悪役ながらも一貫した行動は、憎らしさよりもむしろ清清しさ(?)、男らしさを感じました
そういう訳で、個人的には悪役の活躍に期待したいと思います。ハモンドとか、ロイドとか!


全体的に見て、ストーリー、キャラクター、演出、戦闘バランスのどこにも粗がなく
どの面においても水準、またはそれ以上のレベルに収まっている作品という印象を受けました
その点を踏まえて、惜しい点を一つ挙げたいと思います


先に挙げた通り、粗と言える粗は殆ど見当たりません
ストーリーは言うまでもなく、キャラクターの個性も上手く書き分けられており、違和感を感じません
しかし、綺麗に収まっている分「これがこの作品のウリだ!」という部分が見当たらないのが非常に惜しい点です
とはいえ、各々の顔見せや配置など、山場を迎える準備が完了した段階なので、今そういった評価をするのは早計だと思います
ですが、現段階の感想として、失礼を承知で敢えて述べさせていただきました


最後に余談を
自分が敵役を描く時はかなり影響を受けていたりします